Instagram(以下、インスタ)で、自分が投稿した写真を無断で使用しているアカウントを見つけたら、誰しもが不愉快に思うものです。
「何とか削除できないか」「無断で使用した人に責任を負わせられないか」などと考える方もいるでしょう。
他人が撮影した写真を無断で転用する行為は、著作権侵害に該当する可能性があります。
その場合、運営元に報告すれば投稿を削除してもらえるほか、法的措置を取ることも可能です。
しかるべき対処法を講じて、ご自身の権利を守りましょう。
本記事では、著作権について解説するほか、インスタ上で著作権の侵害にあたる投稿例や、著作権を侵害された場合の対処法について紹介します。
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著作権とは
著作権とは、著作物を保護する権利のことです。
侵害を受けた際は、差し止め請求や損害賠償請求、刑事告訴などの措置を取れます。
著作権についての理解を深め、侵害された場合はしかるべき対処をし、ご自身の権利を守りましょう。
著作権とは著作物を保護する権利のこと
著作権とは、著作物を守る権利のことです。
著作物とは、制作者の思想や感情を創作的に表現したものをいい、小説や音楽、絵画、アニメ、映画、漫画、写真などが該当します。
なお、著作権は創作と同時に発生し、特許権や商標権のように行政機関での申請や登録をするといった手続きをする必要はありません。
ただし、制作物に創作性がなければならず、他人の作品の模写や模倣、ありふれた表現の制作物には認められません。
(著作者の権利)
第十七条 著作者は、次条第一項、第十九条第一項及び第二十条第一項に規定する権利(以下「著作者人格権」という。)並びに第二十一条から第二十八条までに規定する権利(以下「著作権」という。)を享有する。
引用元:著作権法 | e-Gov法令検索
著作権は、「著作者人格権」「財産権」の2種類に大きく分類されます。
著作者人格権|人格的な権利を保護する
著作者の人格的な権利を保護するためのものです。
著作者本人にしか認められず、他人への譲渡や相続はできません。
著作者人格権が消滅するのは、著作者が死亡した場合に限られます。
より具体的には、以下のような権利が含まれます。
- 公表権:著作物の公表について決める権利(第18条第1項)
- 氏名表示権:著作物を公表する際の著作者名の表示について決める権利(第19条第1項)
- 同一性保持権:著作物の内容やタイトルを勝手に変えられない権利(第20条第1項)
著作権(財産権)|財産的な利益を保護する
著作権(財産権)は、著作物の財産的な利益を保護する権利です。
他人への譲渡や相続が認められています。
具体的には、以下のような権利があります。
- 複製権:印刷や録画などによって著作物を複製する権利(第21条)
- 上演権・演奏権:人々に直接見せたり、聞かせたりするために、著作物を上演したり演奏したりできる権利(第22条)
- 上映権:公に著作物を上映する権利(第22条の2)
- 公衆送信権等:テレビやラジオ、インターネットなどで著作物を配信する権利(第23条)
- 口述権:著作物を公に朗読する権利(第24条)
- 展示権:美術や未発行の写真の著作物を原作品によって公に展示する権利(第25条)
- 頒布権:映画の著作物について、その複製物を譲渡や貸与する権利(第26条)
- 譲渡権:映画以外の著作物について、その原作品または複製物を公衆へ譲渡する権利(第26条の2)
- 貸与権:映画以外の著作物について、その原作品または複製物を公衆へ貸与する権利(第26条の3)
- 翻訳権・翻案権など:著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案する権利(第27条)
- 二次的著作物の利用に関する原著作者の権利:原作品の著作者に認められる、二次的著作物の著作者に認められたものと同じ、二次的著作物の利用に関しての権利(第28条)
著作権を侵害された場合の救済
著作権の侵害を受けた場合は、民事裁判手続きによって以下の救済措置を講じることができます。
- 差止請求
- 損害賠償請求
- 刑事告訴 など
インスタ上の著作権に関する取り扱い
インスタでは、著作権の取り扱いについて次のように定義されています。
投稿は第三者の権利を侵害しないものに限られる
インスタでは、その利用規約において著作権侵害を含む、他人の権利を侵害する行為を禁止しています。
他人の著作権を犯さないためには、自分自身で作成したオリジナルコンテンツか、共有する権利を得ているもののみ投稿するようにしましょう。
著作権侵害をしている投稿は削除されることがある
インスタのコミュニティガイドラインでは、ガイドラインや利用規約に違反した場合、コンテンツの削除やアカウントの停止を受ける可能性があるとされています。
著作権侵害にあたるコンテンツを投稿しても、削除される可能性があるので注意しましょう。
著作権侵害に該当するインスタ投稿の具体例
では、具体的にどのようなコンテンツが著作権侵害にあたるのでしょうか。
ここでは、著作権侵害に該当するインスタの投稿内容を具体的に紹介します。
無断で画像やイラストを使用された
ご自身が撮影した写真や制作したイラストなどを、他人に無断で使用された場合は、著作権法上の「複製権」「公衆送信権」の侵害に該当し、著作権の侵害といえます。
ただし、「リポスト」と呼ばれる、他人の投稿を自分のアカウントでシェアする行為であれば引用とみなされ、著作権侵害にはあたらないと判断される可能性があります。
また、著作権者自身も誹謗中傷されるような場合は別として、「リポスト」に対して、著作権侵害を主張するケースは稀であり、事実上問題となるケースは少ないでしょう。
雑誌や映画などを撮影・投稿された
雑誌の表紙や中身を撮影した写真を投稿されたり、映画を勝手に配信されたりした場合も「複製権」「頒布権」、「公衆送信権」の侵害にあたります。
そのほかの著作権侵害にあたるケース
ほかにも、以下のような行為は著作権侵害にあたります。
- YouTubeなど、ほかの媒体からダウンロードした動画を投稿される
- 自分がキャプションに書いた文章をそのまま、または書き直して使用される
これらは「複製権」「翻案権」「公衆送信権」などの侵害にあたるとみなされます。
また、芸能人の写真や、漫画やアニメのキャラクター、配信されているアーティストの楽曲を使用するのも著作権侵害です。
「みんながやっているから」と、深く考えずに使用してしまう方も多くいますが、違法行為に該当します。
うっかりご自身もやらないよう、注意しましょう。
インスタで著作権を侵害された場合の対処法
インスタで著作権侵害に遭ったら、以下の方法で対処しましょう。
サイト管理者に削除依頼を出す
インスタの運営元に依頼すれば、審査のうえ該当の投稿を削除してもらえます。
削除依頼の手順は、以下のとおりです。
- 著作権侵害にあたる投稿を開き、画面右上の「・・・」をタップする
- 「報告する」を選択
- 「知的財産権の侵害」を選択
- 証拠書類の提出を求められるので、指示に従って対応する
また、著作権侵害の報告専用のオンラインフォームもあります。
報告者の氏名や住所、電話番号などの連絡先情報、著作権侵害にあたるコンテンツの詳細、素材を特定するための情報などの提供を求められますので、あらかじめ準備しておきましょう。
【関連記事】インスタの削除依頼方法|誹謗中傷やなりすましへの対処法を徹底解説
法的措置をとるなら弁護士に相談する
法的措置をとることを検討しているなら、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談すれば、以下のようなメリットが期待できるからです。
- 著作権侵害にあたる行為を速やかにやめさせられる
- 回収の可能性を調査のうえ、損害賠償請求をおこなえる
- 相手方との交渉を任せられるので、精神的・時間的負担が削減できる
- 依頼者にとってベストな方法を提案してもらえる
著作権侵害が得意な弁護士は「ベンナビIT」で探せる!
弁護士に依頼するなら、インターネットトラブルや著作権侵害に精通した弁護士を選びましょう。
これは、弁護士にはそれぞれ注力分野があるためです。
インスタでの著作権侵害トラブルの解決を得意とする弁護士なら、ぜひ「ベンナビIT」で見つけてください。
ベンナビITは、ITトラブルの解決が得意な弁護士に特化したポータルサイトです。
SNSや掲示板への投稿削除を得意とする弁護士も多く掲載されています。
地域でも絞り込めるため、近くの頼りになる弁護士を探しやすいでしょう。
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インスタで著作権侵害をされないための方法
インスタで不快な思いをしないためには、著作権侵害をされないよう、ご自身であらかじめ対策をしておくことも大切です。
無断転載禁止の表記を記載する
プロフィール文や個別の投稿のキャプションに「無断転載禁止」という文言を入れておけば、ある程度の抑止効果が期待できます。
直ちに法的拘束力が生じるとはいえませんが、少なくともユーザーに著作権侵害について厳しく対処する姿勢でいることをアピールできるため、悪用されにくくなるはずです。
画像にウォーターマークを入れる
ウォーターマークとは、もともと紙や紙幣などの透かしのことをいいますが、現在ではデジタルコンテンツに追加する識別用の記号や図、文字などのことも指します。
インスタに投稿する画像に入れておけば、転載されにくくなるでしょう。
ただし、トリミングして使われてしまう可能性もあるため、できるだけ加工しにくいよう工夫することが大切です。
ウォーターマークを簡単に追加できるアプリも多数あるので、探してみるのもよいでしょう。
さいごに
写真やイラスト、動画などを誰でも気軽にシェアできるインスタグラムは、適切に使えば非常に楽しめるものです。
しかし、その投稿コンテンツは著作物であり、法律によって保護されるものであることを意識せずに利用している方も多く、その分著作権の侵害も起こりやすいでしょう。
「これって著作権違反?」と思われるような行為をされていることが発覚したら、本記事を参考に判断するか、よくわからない場合は弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談すれば、著作権侵害にあたるかどうかの判断のほか、対処法も教えてもらえます。
また、相談する際はインスタの著作権侵害をはじめ、ネットトラブルに精通した弁護士を選ぶのがおすすめです。
ITトラブルの解決が得意な弁護士に特化したベンナビITを使って近くの弁護士を見つけ、まずは気軽に相談に訪れてください。
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