ホスラブの投稿を削除する方法｜削除前に確認することや注意点を解説

ホスラブは、その性質から他人の性的な話題に踏み込むことも多く、時には特定の店舗やキャストが名指しされて語られることもあります。

ホスラブ掲示板に、突然自分に向けた悪意のある誹謗中傷や公開していない個人情報を書き込まれたら、不快になるだけではなく、店の売り上げにも影響が出てしまうかもしれません。

書き込みを放置していると、どんどん拡散されてしまうのがインターネット掲示板の恐ろしさです。

この記事では、ホスラブについて自分で削除依頼をする際の具体的な手続きや注意点について解説します。

また、削除依頼が認められない場合の対処方法にも触れますので、参考にしてみてください。

この記事を監修した弁護士

春田　藤麿弁護士（弁護士法人春田法律事務所）

「お客様の期待を上回る結果を目指す」「生涯にわたり、お客様のパートナーとなる」ことを理念とし、2016年に設立。現在は全国にオフィスを構え、個人・法人を問わず、ニーズに合わせたサポートを提供。

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ホスラブの投稿を削除依頼する前に確認すべきこと

ホスラブの投稿に削除依頼をする前に、ホスラブがどのような掲示板か、どのような書き込みが削除されやすいかを確認しておきましょう。

ホスラブの削除ガイドライン

ホスラブの「削除依頼ガイドライン」には、削除依頼の対象となる書き込みについて、概ね以下のように規定しています。

• 個人情報は、公開されているものや公益性があるものは削除対象外
• 電話番号は一部伏せ字になっている場合にも原則として全て削除対象
• メールアドレスやホスト情報については、悪意が明らかである場合などに削除対象となる
• 誹謗中傷は、公益性があり板の趣旨に合ったものであれば削除対象外
• 私生活情報は個人が完全に特定されていなくても一律削除対象

ガイドラインをまとめると、以下のようなことがいえます。

• 既に公開されている個人情報や、情報に公益性があるものは削除されない
• 電話番号や個人の私生活に関する情報は削除されやすい
• 誹謗中傷でも板の趣旨にあっていれば削除対象外となることがある

ホスラブは、その名のとおりホストや性風俗を話題とする掲示板です。

その性質上、性的な話題自体を不快に感じて削除申請をしてもとおりにくいという特徴があります。

また、自分で書き込んだ投稿や立ち上げたスレッドの削除依頼はできないので注意しましょう。

ホスラブの利用規約

関東版のホスラブには「ご利用規約」として概ね以下の内容が記載されてます。

• サイトの利用状態に対してサイト運営者は保証しない
• サイト内の行為については利用者自身が一切の法的責任を負う
• 利用者がサイトに損害を与えた場合は弁護士費用を含む一切の損害賠償を負担する
• 著作権などの知的財産権を侵害、または侵害を助長する行為の禁止
• 特定の民族・人種などを差別するなど、倫理的観点から問題のある発言の禁止
• 政党、宗教などへの勧誘または営利目的での広告活動の禁止
• 日本の法律に禁止されているすべての行為の禁止
• 性器の露出や残虐な画像等を掲載する行為の禁止
• 第三者の個人情報を無断で収集、開示する行為の禁止
• サイトの運営を妨害する行為の禁止
• その他公序良俗に反する行為の禁止

このように、サイト内での差別発言や公序良俗に反する行為、著作権違反などの行為などは規約により禁止されているものの、利用者が何を書き込むかについては、運営側は一切関知しないことが明記されています。

規約に反する書き込みがなされていても、削除依頼をしなければサイト運営者が積極的に削除することはないでしょう。

基本的には、規約違反は削除依頼によって運営側の目に留まり、規約違反だとサイト運営側が判断した場合にサイトの利用制限やアクセス禁止措置などがおこなわれる運用となっています。

ホスラブの投稿を削除する方法

ホスラブに書き込まれた投稿が削除依頼ガイドラインに違反する場合は、運営側に投稿削除を依頼できます。

削除方法は、自分でおこなう方法と、弁護士に依頼する方法の2つです。

削除依頼フォームで申請をする

削除依頼を自分でおこなう場合、まずは削除依頼フォームに入力して申請します。

各地域のホスラブサイトにはスレッドの削除依頼フォームがあり、そこに必要事項を入力することで削除申請ができます。

以下の手順に従って対象のホスラブ掲示板に削除の申請をしてみてください。

①14桁のスレッド番号を記入する

まずは、削除を依頼したいスレッドを特定するため、14桁のスレッド番号を記入しましょう。スレッド番号とは、削除したい投稿が載っているページURL内の14桁の数字です。

ホスラブ側がコピーアンドペーストしてURLを探しやすいよう、数字は必ず半角で入力しましょう。

②投稿の上に表示されているレス番号を記入

次に、投稿の上に表示されている「レス番号」を記入します。スレ番号とは1つ1つの投稿に振られた番号です。この番号を記載することで、スレッドの中のどの書き込みを削除したいのかが特定されます。

一つの削除申請で同じスレッド内の複数の投稿を削除したい場合には、「レス番号：123，124，125」のようにカンマで区切って記載しましょう。こちらも半角で記載します。

③削除理由を記載する

最後に、削除を申請する理由を500文字以内で記載しましょう。削除理由は、削除依頼ガイドラインのどの部分に該当するかを明記する必要があります。

• 「個人情報が記載されているので削除してください」
• 「私生活の情報が実名で記載されているので削除してください」

このように、ガイドラインの該当する項目を明記し、簡潔に記載しましょう。

その下の名前とメールアドレスの欄の記載は必須ではありません。自分が書き込んだことを知られたくない場合には、記載する必要はないでしょう。

なお、削除理由は、「削除依頼履歴」で公開されますので、公開されたくない情報をさらに公開しないよう削除理由は簡潔な記載にとどめておくべきです。

以下は、削除依頼フォームへの記載例です。

【削除依頼フォーム記載例】

弁護士に削除を依頼する

削除依頼をしてから1週間程度経ってもスレッドが削除されない場合は、弁護士に削除を依頼するのも一つの手段です。

ホスラブの削除は「削除人」と呼ばれるボランティアが対応していますが、削除依頼は関東版で一日10件以上届くこともあります。

明らかに違法性がある書き込みであったとしても、見落とされてしまう可能性もあるでしょう。また、ボランティアの削除人では違法性の判断が難しい場合もあります。

明らかな名誉毀損やプライバシーの侵害がある書き込みであるにも関わらず削除されなければ、実害が及ぶ可能性もあります。

書き込みが削除されず悩んでいるなら、インターネット上の誹謗中傷などに詳しい弁護士に相談し、運営側に直接削除請求をしてもらうことも検討しましょう。

自分でホスラブへの削除依頼をする際の注意すること

ここまで、自分でホスラブへ削除依頼をする際の手順について解説しましたが、削除依頼にはいくつか注意点があります。

悪意のある書き込みに対して怒りを覚え、すぐにでも削除してほしいと思うでしょうが、削除依頼を送信する前に以下の注意項目を確認してください。

削除依頼は公開される

上記のとおり削除依頼は履歴としてホスラブサイト内で公開されます。そのため、削除依頼フォームに詳細な理由を書くと削除してほしい情報を公開してしまうことに注意しましょう。

削除依頼フォームには具体的な書き込み内容などは記載せず、誰が見てもいいようにガイドラインに違反する部分だけを簡潔に記載しましょう。

何度も削除依頼を出さない

短期間に何度も同じ削除依頼を繰り返すと、削除依頼を受け付けてもらえなくなるので注意しましょう。

削除は申請から96時間以内と規定されていますが、削除人が多忙なときには規定時間以内に削除されない可能性があります。

削除されないからといって短い時間で何度も同じ削除依頼を出すと、削除人に迷惑行為と判断されて対応されなくなってしまいます。

一度削除依頼を出したら少なくとも規定の時間まではホスラブ側の反応を待ち、1週間程度経っても削除されなければ、依頼が通らなかったと判断しましょう。

ちなみに、削除依頼がとおったか却下されたかの連絡が、運営側からくることはありません。削除依頼から１週間経過したら、削除されているか自分で探す必要があります。

削除代行業者

弁護士以外の業者がホスラブ削除申請を代行することは、弁護士法72条により禁止されている「非弁行為」に当たる可能性が高く、実際に削除代行業者が違法であると判断した裁判例も存在します。

弁護士資格をもたない削除代行業者には絶対に依頼してはいけません。

第七十二条　弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
引用元：弁護士法 | e-Gov法令検索

ホスラブ削除依頼は自分でおこなうか、削除請求に詳しい弁護士に依頼しましょう。

ホスラブの投稿を削除する際によくある質問

以下で、ホスラブ投稿の削除についてよくある質問について回答します。

自分で削除依頼をしたときに削除されるまでの期間は？

削除依頼ガイドによると、削除は96時間以内におこなわれるのが目安です。

ただし、削除を実施する削除人はボランティアであり、多忙な時期は96時間を過ぎてしまうこともあるでしょう。

1週間程度待っても削除されない場合は、削除申請が通らなかったと判断し、別の手段を検討することをおすすめします。

お店に対する誹謗中傷も削除できる?

個人ではなく、特定の店舗に対する誹謗中傷の書き込みも削除対象となり得ます。

具体的な店名を記載し、店の評判を貶める目的で書き込まれた悪質な投稿には、公益性のない誹謗中傷として削除依頼を申請しましょう。

また、店に対する誹謗中傷はホスラブの掲示板だけでなく、Googleマップ上での口コミ部分にも記載されている可能性もありますので、掲示板と併せてチェックしてみましょう。

源氏名に対する投稿でも削除してもらえる？

「○○店の××」などのように、誰が見ても明らかに個人が特定できる状態でガイドラインに違反する書き込みがなされた場合には、削除申請がとおる可能性があります。

ただし、匿名掲示板の性質として、特定の人物についての話題であることを匂わせ、それがわかる人たちだけでやりとりされるケースはよくあります。

伏せ字やイニシャル、匂わせなど、一部の人にしかわからないような内容だと削除されない可能性が高いでしょう。

ホスラブの投稿で警察は動いてくれる？

書き込まれた内容が明らかに名誉毀損や業務妨害にあたる場合や、名指しでの殺害予告などの脅迫行為である場合には、刑事告訴を受け付けてくれる可能性があります。

警察が捜査をするためには書き込んだ相手を特定しなければならないため、書き込まれたスレッドが削除されてもIPアドレスなどから特定できるよう、スレッドを印刷するかスクリーンショットで残しておきましょう。

ただし、このような匿名投稿サイトでのトラブルに対し、警察が積極的に捜査に乗り出すことはあまり期待できません。

また、誹謗中傷の書き込みに反応し、やり返す書き込みをしている場合は、当事者間の問題として警察は介入しません。

書き込みに対して腹が立っても、怒りに任せた書き込みを返さないよう注意しましょう。

まとめ

ホスラブに書き込まれた投稿を削除するには、削除依頼フォームから自分で申請するか、弁護士に依頼して削除してもらうという2つの方法があります。

自分で申請する場合は、削除依頼が履歴として公開することを意識し、公表したくない情報は記載せず、簡潔にガイドラインのどの部分に違反するかを記載しましょう。

申請がとおれば、4日程度で書き込みは削除されますが、明らかな規約違反があっても削除されないケースも数多くあります。

弁護士に依頼すれば、書き込みを削除させるだけでなく、権利侵害があれば相手を特定して慰謝料請求することも可能です。

悪質な誹謗中傷や名誉毀損、個人情報の開示で悩んだら、削除請求に詳しい弁護士に相談しましょう。

この記事の調査・編集者

アシロ編集部

本記事は法律相談ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。※法律相談ナビに掲載される記事は、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。